前回は の地点で止まっていました。
4コマで先に見る
毎日5分が脳を変える理由
-
1問題
うなだれた疲れた人と、ほとんど空になった電池 3日ともたない…
毎朝決意するのに、3日でくずれることがくり返されます。
-
2しくみ
2つの神経細胞が枝を伸ばしてつながる瞬間 小さなくり返しの力
毎日ごく少しの量をくり返すと、神経可塑性が本当の変化をつくります。
-
3実践
開いた本とペン 整理された記録
単語だけのメモのかわりに、月間・週間・毎日で整理される記録を残します。
-
4変化
一段ずつ上る階段と、てっぺんの旗 ぶれない一日
実行を記録する過程そのものが、考える力を育てます。

毎日の5分が脳を変える
毎朝決意はするのに3日ともたない人は多いでしょう。けれども最近、何人もの専門家の話を聞いてみると、それは意志が弱いからではない、というのが共通した結論でした。毎日ごく少しの量をくり返す人の脳には、実際に目に見える変化があらわれるというのです。
少し前に、ある工学者のインタビューを見ました。彼は長いあいだ解けなかったセラミック工学の難題を、高度な没入状態で解いたあと、ソウル大学の教授にまで任用されたそうです。本人もその経験が不思議で脳科学を別に勉強したと話していましたが、毎日ぞくっとするほどのアイデアが浮かんだという表現が印象的でした。
この話だけでなく、メモ術を研究する学者、小学生の読書の専門家、英語教育の専門家も、みな同じことを言っていました。大がかりな計画よりも、毎日満たしていく小さな量が、脳を実際に変えるということです。今日はその具体的な原理と方法を、ひとつずつ見ていきます。
意志が弱かったのではなく、くり返しが足りなかっただけでした
没入するほど、脳が自分で答えを見つけてくれるという話
没入という言葉は、一度は聞いたことがあるでしょう。ひとつの問題に脳を完全に集中させると、ふだんは浮かばなかった解決策が突然ひらめく状態のことです。先ほどの工学者も、この状態で、長いあいだ行きづまっていた研究の難題を解いたと話していました。
単なる暗記ではなく、まず考える方法から学ぶべきだ、という話も出ました。脳は情報をただ積み上げておく倉庫ではなく、問題をずっとつかんでいるとき、自分でつながりをつくり出すしくみで働いているという意味です。だから、短くても毎日同じ問題をもう一度のぞきこむ習慣が、没入状態をつくるのに役立つといいます。
大げさに何時間も座っている必要はありません。一日のうちにたったひとつのテーマを決めておき、短くてもくり返し考えてみるだけで、脳はそのテーマに慣れ、どんどん深く入りこめるようになる、というのがポイントです。
メモをいいかげんにとると、かえって記憶力が落ちるという話
記録学を研究するある教授は、中途半端にメモをとると、かえって記憶の働きが落ちると話していました。単語だけ書きとめたメモは、あとで見返しても何の意味だったか思い出せないことが多い、というのです。
かわりに、月間ダイアリーのように整理と分類ができる記録の習慣をすすめていました。決意するだけでうまくいくのではなく、実行を記録に残す過程そのものが考える力を育てる、という説明です。月間、週間、毎日の計画を体系的に残す人ほど、人生の方向がぶれない、という話でした。
毎晩たった3行でも、今日したことと明日することを書いてみるところから始められます。はじめはたいしたことないように思えても、こうした記録が積み重なると、計画の中で自由に動ける自分なりの枠組みができるそうなので、試してみる価値があります。

一日の量をこつこつ満たす人が、結局先を行く理由
ある英語教育の専門家は、完成したカリキュラムにもとづいた学習量を、働き者のカメのように毎日こなしていくことが大切だと話していました。小学校低学年から中学生まで、ずっと全国の上位を保っている生徒たちの共通点が、まさにこの毎日の学習量だったというのです。
これは個人の経験や勘だけにたよった方法ではなく、国内外の言語の専門家の教育法と脳科学の研究をあわせて参考にした結果だそうです。一度にまとめてする勉強よりも、毎日決まった量をくり返すやり方のほうが、長期記憶に移る確率がずっと高い、という説明でした。
この原理は、英語の勉強だけに当てはまる話ではありません。運動でも読書でも新しい習慣でも、一日の量を小さく決めておいて毎日満たすほうが、ときどきまとめてやるより、結果的にずっと遠くまで行ける、というのが多くの専門家の共通した話でした。

ごはんのように毎日食べてこそ脳も育つ、という読書の話
テチドンで長く読書教育をしてきたある専門家は、ごはんを毎日食べてこそ背が伸びるように、本も毎日読んでこそ脳が成長すると話していました。未就学児から小学6年生まで、発達の段階に合わせて読書法を変えるべきだという点もあわせて指摘していました。
本が心を健やかにしてくれるのとは違い、短い動画中心のコンテンツには同じ効果を期待しにくい、という話も出ました。脳が情報を受けとるしくみそのものが違うからだそうです。文章を読みながら自分で文脈をつなげていく過程のほうが、脳にとってずっと多くの刺激になる、という説明でした。
1日に30分まとめて読むより、毎日10分でもこつこつ本を開く習慣のほうが長続きし、結局はたくさん読むことになる、という話もありました。読み終えなければというプレッシャーをおろして、毎日少しずつ続けることがポイントだというのです。
くり返した習慣は、脳の構造まで変えるという事実
これらすべての話の土台には、神経可塑性という考え方があります。脳は年齢に関係なく、くり返される刺激によって神経回路のつながりを変えつづけていくという意味です。よく使う回路はどんどん強くなり、使わない回路は弱くなっていくしくみで働いているといわれています。
毎日同じ時間に同じ行動をくり返すと、その行動に関わる神経のつながりが、だんだん速く効率よく働くようになります。はじめは意識してがんばらなければならなかったことが、のちに自然にできるようになる理由も、まさにここにあります。
逆に言えば、1日2日だけはりきって、そのあとやめてしまうやり方では、この変化はなかなか根づかないということでもあります。短くても途切れずに続けることのほうが、脳にとってはずっと効率のよい成長のしかたなのです。
だから今日からは、こう始めてみましょう
ここまでの話をまとめると、共通点がひとつあります。大がかりな計画ではなく、毎日くり返せるごく小さな単位を決めることから始める、という点です。脳は、大きな刺激一回よりも、小さな刺激のくり返しにずっとよく反応するといわれています。
たとえば、1日1問解く、1日3行書く、1日10ページ読む、のように、失敗するのがむずかしいくらい小さな目標から決めてみることをおすすめします。こうしてつくった習慣が数日積み重なるだけでも、次の日に同じ行動をするのがずっと楽になることを、体で感じられるはずです。
大切なのは完ぺきにやりとげる一日ではなく、途切れずにつながっていく一日だという点です。今日たったひとつだけ決めて、明日も、あさっても続けてみれば、脳が少しずつ変わっていることを、自分で感じられるでしょう。
小さな習慣ひとつが脳を変えるまでには、思ったほど長い時間はかかりません。今日、たったひとつだけ決めて始めてみてください。
脳科学を生かして毎日成長する習慣を、今日からひとつずつ始めてみたいなら、共感ボタンをぽちっと押してください。
この記事は役に立ちましたか?
選択はこのブラウザにのみ保存され、どこにも送信されません。